北京五輪女子の3Aにおける【認定】とは何か?R4.09.20

こんにちは、スケート勉強家の野村です。

先日イタリアで行われたロンバルディア杯において

美しくキレのある3A(トリプルアクセル)を決めた渡辺倫果選手がとても素晴らしかったので

今スケオタ界隈を騒がせているジャンプの認定・認定じゃないの話を

北京オリンピック女子の3Aを例題に掘り下げていこうと思います!!!

今までのオリンピックにおいて、女子でトリプルアクセルを決めたのは

伊藤みどり、浅田真央、長洲未来(アメリカ)のたった3人でした。

しかし、今年の北京オリンピックにおいて

トリプルアクセルに挑戦した女子選手は何人いたと思いますか?

答えはなんと7人です!

また新たなトリプルアクセラーが何人増えるのかと心躍っていたわけです。

しかし

7人が挑戦して、成功したのはたった1人。

樋口選手のみでした。

(団体戦メダルが保留になっているロシアのワリエワ選手の団体戦の演技はカウントしていません)

では栄えあるトリプルアクセルジャンパーを紹介しましょう!

ロシアのワリエワ選手、同じくロシアのトゥルソワ選手、日本の樋口選手、同じく日本の河辺選手、

韓国のユ・ヨン選手、アメリカのアリサ・リウ選手、そしてウクライナのシャボトワ選手です。

まずはショートプログラムです。

ウクライナのシャボトワ選手は冒頭の3Aで転倒。

プロトコル上では【3A<】アンダーローテーションです。

基礎点8.0点からのマイナスで、6.4点にGOEマイナス3.2点で、3A単独の点数は【3.2点】です。

続いては河辺選手。

残念ながら河辺選手も3Aは転倒。

プロトコル上では【3A<】アンダーローテーションです。

シャボトワ選手同様、基礎点8.0点からのマイナスで、6.4点にGOEマイナス3.2点で、3A単独の点数は【3.2点】です。

3人目のアリサ・リウ選手(アメリカ)は、SPでの3Aは回避。

続いて韓国のユ・ヨン選手です。

決めたかに見えた3Aですが、回転が足りていませんでした。

プロトコル上では【3A<<】ダウングレードです。これは3Aの基礎点ではなく、

2Aからの基礎点3.3点からのGOEマイナス0.99点で、【2.31点】となります。

そして次はいよいよ樋口選手です。

こちらは綺麗に3Aを決めました!!!

プロトコル上では【3A】基礎点8.0点に対してGOE+1.71点!ここでなんと【9.71点】をたたき出します!

素晴らしい!!!

そしてロシアのトゥルソワ選手の3Aは転倒。

【3A<】基礎点8.0点からマイナスの6.4点にGOEマイナス3.2点で【3.2点】

SP1位のロシア、ワリエワ選手は回転は足りていましたがステップアウトしてしまいましたので

【3A】基礎点8.0点からGOEマイナス2.74点で【5.26点】となりました。

ここでまとめていきますと、

ユ・ヨン選手がダウングレード(3A<<)(1/2回転以上足りない)

トゥルソワ選手、河辺選手、シャボトワ選手がアンダーローテーション(3A<)(1/4回転以上足りない)

ワリエワ選手は回転は足りているがステップアウト

成功したのは樋口選手のみです。

次はフリースケーティングです。

残念ながらシャボトワ選手はフリーへは進めず、トゥルソワ選手は3Aは回避したので

FSにおいて3Aを挑戦したのは

ワリエワ選手、樋口選手、河辺選手、アリサ・リウ選手、河辺選手の5人です。

河辺選手はステップアウトで【3A<<】ダウングレード

アリサ・リウ選手も降りましたが回転が足りず【3A<<】ダウングレード

ユ・ヨン選手も降りたのですが【3A<】アンダーローテーション

ワリエワ選手もステップアウトで【3A<】アンダーローテーション

そして樋口選手は【3A】GOEも+1.83点のプラス!!!

樋口選手のみが成功です。

結果、、、、

プロトコル上に【3A】が記載されたのは

SP,FSともにGOEプラス評価を受けた樋口選手。

SPのワリエワ選手も【3A】の記載ですがステップアウトしてるので

3Aに挑戦したけど成功はしていません。

これでようやく答えが出ました。

北京オリンピック女子シングルにおいて

トリプルアクセルを成功させたのは

樋口新葉選手一人だけです。

もちろん3A認定されたのも樋口選手のみです。

(※何度も言いますが、団体戦のメダルは保留のままなので

ワリエワ選手の団体戦での演技はカウントしていません。

このまま団体戦の金メダルがロシアに授与された場合は、

ワリエワ選手も3Aを跳んだ選手として認定されるでしょうね。一応は。)

ここで重要なのは、ダウングレードは基礎点が2Aと同じ3.3点で、

アンダーローテーションは3A基礎点8.0点からのマイナス6.4点の基礎点からの減点ではありますが

どちらも3Aとしては認定されていないということです。

ユ・ヨン選手はSP,FSともに転倒はしていませんが、

SPは3A<<(ダウングレード)、FSは3A<(アンダーローテーション)となり

認定はされていません。

どちらも回転が足りていないからです。

(ここで、ユ・ヨン選手にFSの3Aは認定されましたね、おめでとうございます!なんて言ってごらんなさい。

「は?<が付いてるから認定なんてされていませんよ!」と、本人もコーチも否定するはずです。

もしくはバカにされていると思われるかもしれません。

河辺選手においても、SPは【3A<】転倒、FSは【3A<<】ステップアウトで

SPの3Aはアンダーローテーションだから転倒はしたけれど認定されたね、なんて誰か言いましたか?

言ってませんよね?

成功はしてないけど3A認定だね、なんて言いました?

言ってませんよね?

なぜなら認定されていないからですよ。

当たり前ですよね?

だって成功していないんですから。

これはもちろん河辺選手本人も分かっていることですし

だれも突っ込んだりしていないですよね?)

話はそれましたが、

ワリエワ選手もステップアウトをしているので(SPでは)アンダーローテーションはついていないですが

認定はされていないんです。

もちろんFSは【3A<】にステップアウト(転倒はしていない)なので

認定はされていません。

これは初めて4回転トゥーループを跳んだ旧ソ連の男子選手も同様で、

転倒していなくても、着氷が乱れたから認定されないなんてことは

当たり前のことなんです。

なので、認定論争が起きるなんて

思ってもみなかったことです。

ジャンプは成功しないと、認定されません。

日本はいつから嘘も〇回言えば真実になるみたいな国になったんでしょうか?

マスコミがいくら嘘をつこうとも

成功ジャンプにしか認定は与えられないのです。

残念ながら、オリンピック女子の3Aの歴史に

認定という形で歴史を作ったのは

7人中、たった1人。

樋口選手のみでした。

本当に素晴らしい3Aを見せてくれた樋口選手に拍手喝采です。

認定って厳しいということがよく分かりましたね。

ではまた。

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