あなたの知らないフィギュアスケートの世界#2『セカンドループの世界』R7.06.04
こんにちは、興和流通商事の設計で
フィギュアスケート勉強家、野村です。
大好きなフィギュアスケートを少しでも知ってもらおうと
スケートのことをたまに書き綴っているのですが
さらに少しディープな世界へご案内する
『あなたの知らないフィギュアスケートの世界』を
シリーズ化することができて(?)大変うれしく思います。
今回は、『あなたの知らないセカンドループの世界』です。

ここで言う、『セカンドループ』とは
2回転のループジャンプのことではなく
連続ジャンプの2連続目に跳ぶ『トリプルループジャンプ』のことですので
まずそこをお間違えの無いよう
お願いします。

なぜ、野村がセカンドループを愛してやまないのか?
セカンドループとはいったい何者なのか?
セカンドループを跳ぶメリットとデメリットとは?
まず、フィギュアスケートにおいて
ジャンプの回数と種類には制限があります。
ショートプログラムではジャンプ3本。
(うち、連続ジャンプは1本まで)
フリースケーティングではジャンプ7本。
(うち、連続ジャンプは3本まで。そのうち1本は3連続ジャンプにして良い。)
たいていの連続ジャンプはトゥーループと呼ばれるジャンプが多く
いわゆる3-3ジャンプと書かれるものの
2つ目のジャンプはトゥーループです。
しかし、なかにはそのトゥーループではなく
ループジャンプを跳ぶ猛者がいます。
セカンドループジャンパー
いわゆる『セカンドルーパー』です。
少し前までは男子でも飛ばないジャンプと呼ばれていたのですが
最近は我らが北京オリンピック銀メダリスト鍵山優真選手や、
韓国の国宝級イケメン、チャ・ジュンファン選手が
得意としています。

女子フィギュアスケート選手で初めて
3回転ルッツー3回転ループのコンビネーションジャンプを決めたのは
ロシアのイリーナ・スルツカヤ元選手です。
世界女王でヨーロッパ選手権女王、グランプリファイナルでも優勝4回を誇る
ロシア女子フィギュアスケート界最高峰のレジェンドです。
その後、日本の安藤美姫さんが3回転ルッツ-3回転ループのコンビネーションジャンプを
浅田真央さんが3回転フリップー3回転ループのコンビネーションジャンプを
跳びました。
しかしながらあるオリンピック(お察し)を前に
ルール厳格化という大義名分のもとセカンドジャンプを取り締まりが行われ
特に狙い撃ちをされた安藤美姫さんと浅田真央さんのセカンドループはほぼ回転不足を取られ
二人は3-3が跳べなくなってしまいました。
今までも言ってきてはいますが
回転不足を取り締まるのであれば
それは全ての選手に平等に取り締まらなければなりません。
当たり前のことです。
残念ながらそういう平等な世界は存在せず
ある人は回転不足を取られず
ある人は回転不足を必ず取られるという
アゲ選手有利な状況が続きました。
本当にク〇みたいな世界です。
話は脱線してしまいましたが
セカンドループというのは確かに回転不足を取られやすい
ジャンプではあるんです。
理由はこうです。
セカンドトゥーループはファーストジャンプを跳んだ後
着地した反対側の足で再度踏み切れるのですが
セカンドループは着地したその足で踏み切らなければなりません。
ファーストジャンプに勢いがなければセカンドを跳ぶのは難しいですが
ループの場合はファーストジャンプの勢いが強すぎると
着地したその足で踏み切るため
セカンドが跳べないんです。
なのでファーストジャンプも抑えつつ
なんなら少し回転不足気味にコントロールしなければ
セカンドが跳べないんですね。
そんな理由もあり
点数もさほどないことから
跳ぶメリットがあまりないという理由で
セカンドループは避けられているのが現状です。

しかし、2018年の平昌オリンピックにて
女子シングルの金メダリスト、アリーナ・ザギトワと
銀メダリストのエフゲーニャ・メドベージェワの
点差はわずか1.31点。
これはセカンドループを得意としたザギトワが
後半にセカンドループを跳んだ差となりました。

セカンドループには物語があります。
その諸刃の剣ともいえるジャンプには
儚く脆く、そして美しい。
来シーズンはオリンピックシーズン
今、選手たちは勝負のシーズンに向けて
プログラムを作っている最中です。
どうぞ、オリンピックシーズンには
この『セカンドループジャンプ』についても
注目していただければと思います。
では。